26.拗ねる(すねる)(アヴポル)
二人きりになったとたんアヴドゥルは黙りっきりだ。昼間に礼儀と実益を兼ねたナンパをきつく窘められたから、きっとそれが原因なのだと思う。ずっと年上の彼の些細な嫉妬も可愛らしく思えてうっかり口元が緩むけど、そろそろ機嫌をとらなければ本気で亀裂ができそうだ。
27.奪う(キラ→吉良)
『彼女』の甲に口付けを落としてから眠る主をキラークイーンは声もなく見つめる。夜の間に『彼女』を音もなく消滅させれば、それを繰り返せばいつかは主の心が己に向いてくれるだろうか。ありえないことを狂気のように心の内で繰り返しながら、スタンドもまた眠りに就いた。
28.溶け合う(ホルイル)
「このまま離れずにひとつになっちまえたらなぁ」
どれだけ世間離れした能力を持った暗殺者だって、こころの柔らかい部分は他人とさして変わらない。
「オレは、鏡を見てアンタを想うようなハメにはなりたくない」
「はは、お前らしいな」
29.抱きしめる(スタ承)
心の映し姿を愛するのはもしかしたら究極の自己愛なのだろうかという考えがちらりと脳裏を過ぎる。
それでも彼が自分と全く同じ体温でもって彼の自意識で抱きしめてくれるのが好きで、スタープラチナの甘やかしをやめられずにいる。
30.重ねる(フーナラ)
「隣に座っても構いませんか」
「おう、来いよ」
「あの、手をつないでも…?」
「いいぜ!」
「えっと…その…キス、しても……」
「そういう風にいちいち許可とるのって違うと思うんだよなァ…だって、オレたち恋人だろ?」
次の瞬間許可もなく唇が重ねられた。
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27言い訳:あんなgtmt体系の癖に猫耳な上「クイーン」なんて名前がついてるせいでKQを「彼」にするか「彼女」にするかで迷った末がこの結果。スタンド×本体はロマン。